東京都渋谷区の 日本美術刀剣保存協会 刀剣博物館 では、特別展 「祈りのかたち 刀身彫刻と刀装具」 を開催、【国宝 太刀 銘)国行(来)】 【重要美術品 脇指 備前長船兼光】 など刀剣類21振り、刀装・刀装具38点を展示しています。

「人は何を思い、刀剣や刀装具に神仏を刻むのでしょうか。
日本刀が形成された平安時代後期、すでに刀身彫刻は見られます。
刀身に施された彫刻には、樋など重さの軽減を目的とした 実用性からくるものの他に、鎌倉、南北朝、室町時代と 戦乱の世を重ねるなか、神仏の加護を求め 信仰の表現として刀身に表されたものが 数多く遺っています。
そのかたちは、神仏そのものの姿や 梵字など象徴するもの、あるいは八幡大菩薩などの名号に表されます。 とりわけ密教との関わりは強く、不動明王や倶利伽羅に素剣、護摩箸などがよく刀身に彫られました。 江戸時代になると以前の宗教的な側面を踏まえつつ、より彫刻の装飾性が強くなっていきます。
同時に江戸時代、一挙に金工芸術としての広がりを見せた刀装具にも、様々な神仏やその象徴が描かれ、人々の平安を願う気持ちがよく伝わってきます。
この度の展覧会を通じて、日本刀に端的に表された祈りのかたちを、刀身彫刻と刀装具の双方から感じていただければ幸甚です。」

■ 祈りのかたち 刀身彫刻と刀装具
5月11日まで開催
刀剣博物館 : 東京都渋谷区代々木4丁目25-10
         03-3379-136~8
http://www.touken.or.jp/museum/


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